ザガーロを服用してAGAを治療しよう
2015年の9月と比較的最近になってAGA治療薬として承認されたのがザガーロで、イギリスのグラクソ・スミスクライン株式会社(GSK)から製造されています。
厚生労働省から承認されたばかりの内服薬となっており、ザガーロカプセルに含まれている有効成分はデュタステリドです。
デュタステリドには酵素の5αリダクターゼを阻害する力があり、男性ホルモンのテストステロンがヘアサイクルを狂わせて抜け毛を増やすDHTを抑えてくれるのでAGA治療に繋げることができます。
「DHTの産生を防げるという点ではプロペシアと一緒なのではないか?」という疑問を抱えている男性は多いかもしれません。
確かに、5αリダクターゼを阻害できる点では一緒ですが、ザガーロの中に含まれているデュタステリドは下記のようにT型とU型の両方に作用します。
T型の5αリダクターゼ:皮脂腺から分泌されていて後頭部や側頭部、全身に分布しています
U型の5αリダクターゼ:毛乳頭から分泌されていて前頭部や頭頂部に多い
一般的にAGAと深く関わっているのはU型の5αリダクターゼということで、以前からこの酵素を阻害するプロペシアが効果的な治療薬だと考えられていました。
しかし、薄毛になりやすい前頭部や頭頂部にも少なからずT型の5αリダクターゼは存在しており、ザガーロならば両方を阻害してくれるのでプロペシアの1.5倍の効果が得られるのです。
アメリカで実施された臨床試験では917人の男性にザガーロを投与したところ、「プロペシアよりも1.6倍の発毛効果があった」「1.45倍も毛髪が太くなった」という結果が「Journal of the American Academy of Dermatology誌」で記載されていました。
AGA治療薬として使われている歴史ではプロペシアの方が長いものの、ザガーロはAGAの進行遅延に加えて発毛や増毛といった効果も同時に期待できます。
より強力に脱毛の根本的な原因となるDHT(ジヒドロテストステロン)を阻害できるので、この内服薬を服用して治療する価値は多いにあるのではないでしょうか。
ただし、ザガーロは2種類の5αリダクターゼを阻害するというメリットだけではなく、副作用の発症率がプロペシアよりも高いというデメリットがあります。
プロペシアの中に含まれるフィナステリドは副作用の発症率が4.0%だったのに対して、ザガーロに含まれるデュタステリドは10.9%という結果が国内の臨床試験で出ました。
それに、個人の体質によってどちらが効き目があるのか異なるので、まずはAGA専門クリニックを受診して医師へと相談してみてください。