男性だけに限らず、最近は女性の間でも薄毛に悩んでいる人は少なくないとされています。
テレビCMでも専用の増毛やウィッグ、かつらのCMなどが頻繁に見かけるようになったことも今まで男性の陰に隠れてわからなくなっていただけで実際には数多くの人が悩んでいたことが伺えます。
原因は様々なことが考えられますが、遺伝によって薄くなることもあるのでしょうか。
男性の場合、親の髪の毛が薄いと体質が似てくるために将来薄くなってしまうことを懸念する男性も多いとされてますが、女性はどうなのか気になるところです。
結論から言ってしまうと、親の髪の毛が少なかったり細い髪質だった場合にはそれが子供にも遺伝することはあるとされています。
ただ、男性に比べると如実に表れることは少ないとされているようです。
実は人間は、母親のお腹の中にいる妊娠初期の床にすでに毛を作り出す器官である毛包が出来上がっており、この時に直毛かくせ毛か、あるいは縮れているの毛なのかという親の毛髪の遺伝子が組み込まれて毛母細胞というものが作られます。
この毛母細胞が細胞分裂を繰り返しながら髪の毛を作り成長させていく基礎となります。
だからといって親が薄毛だからと言って子供までそうなってしまうのかということははっきりと解明されていないのが現状だとされています。
男性はどちらか片一方の親が薄毛であればほとんどの場合遺伝することは非常に多いとされていますが、女性の場合はそこまではっきりしておらず、一説によると片方ではあまり遺伝しないとされていても両方の親が薄い体質であれば子供も髪質が弱く薄い体質になることがあるようです。
もっと言うと、両親ともに髪質が薄くなる因子も全く持っていないのであれば子供が将来的に髪の毛が薄くなる可能性は非常に少ないということも言えます。
親から受け継ぐ因子というのは実は数多く存在し、男性はそのうちの71〜75%を受け継ぐのに対し女性は25〜29%程度しか受け継がないとされているために、例えば両親が薄毛でなくても祖父母がそうだった場合には高い確率で薄毛となるのは男性になるとされています。
だからと言って、自分は女だから薄くはならないとそこで安心するのはまだ早いと言えます。
遺伝的要素によって薄くなることはなくても、日頃の生活習慣や過ごし方によっては因子を受け継ぐ受け継がないにかかわらず髪の毛が薄くなる可能性は高くなると言えるからです。
たとえば、不規則な生活によって慢性的に睡眠不足だったり、外食ばかりで食生活が偏りがちであったり、仕事や人間関係でのストレスを溜め過ぎているなどの生活を送っている人は女であっても油断してはいけないと言えるでしょう。
その他にも、喫煙習慣があったりアルコールを摂取する機会が多い人、過度なダイエットを繰り返している人、お団子頭やポニーテールなど髪の毛を強く引っ張る髪型を繰り返している人、カラーリングやパーマを繰り返して行っている人などは日頃の生活を見直して変えていくようにしなければ将来的に地肌が見えるほど頭皮が薄くなってしまう可能性が高いと言えます。
特に、女性は妊娠や出産をきっかけに髪質が弱る人もいますので、取り返しのつかないことになる前に早めに対処していくのが望ましいと言えるでしょう。
このように、たとえ親から髪の毛が薄くなる体質を受け継いでいたとしても女性の場合は発症しにくいとされていますが、生活習慣によって薄毛となることは十分に考えられますので、毎日の生活の中で意識して過ごしていくことをおすすめします。
規則正しい生活と栄養バランスの取れた食生活、良質な睡眠やストレス過多にならないように習慣づけるなど少し意識すればすぐに変えていくことは可能ですので、まずは自分のできそうなことから始めてみてはいかがでしょうか。